我が家は愛知県海部郡大治町という町に住んでいます。私はそもそも他地域の出身ですが、大治町の女性と結婚し、1995年から大治町に住んでいます。私たち夫婦も子どもたちも大治町民として暮らしており、地元がもっと良くなることを期待しています。そして、妻は大治で生まれ育っているせいか さほど意識はしていないようですが、私は他地域の出身ゆえか、大治町の近隣自治体との『合併』の必要性を、強く感じています（「必要性」というより「危機感」に近いですね）。
大治町は名古屋市の西隣りにある町です。人口2万8千450人、面積は6.58k㎡、周囲を名古屋市中村区（東側）、名古屋市中川区（南側）、海部郡甚目寺町（北側）、海部郡七宝町（西側）に囲まれており、名古屋駅まで約５km（バスで約２０分）、栄まででも約１０kmという立地。電話番号も市外局番は名古屋と同じ（052）で、名古屋のベッドタウンとしても人口は増えて来ているようです。
実際、大治町民の意識は隣接する名古屋へ向いていると思います（註：２００３年に町が実施した「市町村合併」のための住民向け意識調査でも、多くの住民が「名古屋市との合併」を望んでいることがわかりました。無作為抽出のアンケート調査だったため 我が家にアンケート用紙は届きませんでしたが、私もその一人です）。
名古屋市へ通勤・通学している人も多く、公共交通機関は名鉄バスもありますが、名古屋市の市営バスが大治町まで来ています（市営バスは大治町内のバス停『大治西条』が終点）。また、名古屋市・名古屋市民のための貯水場もあります。この貯水場の面積は半端でない広さですが、実際、あれが宅地などに変わり利用されれば、莫大な固定資産税が町に入って来て 町の財政はもっと潤うはずです（しかし、大治町は長年名古屋市に貯水池として広大な土地を提供し続けています）。大治町と大治町民は、長年、名古屋市民の飲料水確保に貢献しているのです。
以上のように、大治は名古屋市との関わりが深く、何よりも東側、南側を名古屋市域（中村区、中川区）と接しています（実際、地下鉄・中村公園駅から歩いて帰ることもたまにあります。名古屋駅からだとちょっときついですが…）。
と、ここまで読んで頂いた方にはおわかりでしょうが、私個人は名古屋市との合併を望んでいます。しかし、現実的には名古屋市との合併はハードルが高くかなり難しいようで、であるならば、より実現性の高い周辺町（七宝町、甚目寺町、美和町等）との合併を進めていくべき と考えています。高齢化の中、行政サービスなど様々な点で 少しでも自治体を大きくしスケールメリットを出していく必要があり、今のままでは行き詰まりになる と考えているからです。
私の義父（妻の父）は大治町議会議員を３期務めていましたが、その間も合併の話は出ては消え 出ては消え…。成り掛けても周辺町との調整がうまく行かず没に…という感じだったようです。その間、愛知県内の多くの市町村が合併しているのは周知の通りです。
『道州制』まで議論される中、合併後の名称（市町名）がどうなるだの、役所の所在地がどこになるかだの… そんな目先の小さいことに拘っていて、益があるでしょうか…？ とにかく合併実現に向けて、進めていくべきだと思います。
大治町（とその近辺）の歴史
昔の地名で言えば『西尾張』に位置するこの辺りからは、戦国期の武将が沢山出ています。東の中村区では豊臣秀吉（羽柴秀吉）や加藤清正、南の中川区では前田利家、西の七宝町ではその利家の妻・まつが生まれています。また、北西へ２kmの美和町では、蜂須賀小六・家政父子、福島正則、豊臣秀次らが出ており、北へ５kmの清須市（旧清洲町）には、岐阜へ進出する前の織田信長が本拠としていた清洲城があります。名古屋城が築城されるまで、尾張の中心は清洲城とこの一帯だったし、要するに織豊政権の中枢にいた偉い人たちの半分は、この辺の出身…なのです（ちょっと強引かな…(^^;）。皆、信長の発展と共に濃尾平野を北へ、そして全国へと散っていって大名になりました。
