小学生のためのビオトープ講座
〜小さな生態系を観察してみよう!〜
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ビオトープの中の土として、休耕田の土はとてもいいそうです。ということで、
水入れ前の田んぼから、バケツ2杯分だけ土を頂いて来ました。
(註:田んぼの持ち主の方に、事前にお願いしてみましょう)


上: 9月のある日、『三重県民の森』内にあるビオトープ
(通称とんぼ池)へ行って来ました。ここは『トンボの楽園』。
ここで見つけた鬼ヤンマ。本当に大きいです。
他の小さなトンボたちを捕食しています。




 よく、庭とかに置きっぱなしの甕(かめ)などで金魚を飼っている場合、水が緑色になっていたりすることがあります。これはコケなどで緑色になった訳ではなく、グリーン・ウォーターといって、クロレラなどの植物プランクトンが繁殖した状態の水なのです。緑色の水は 観察するにはよくありませんが、金魚たちにとってとても良い環境をつくってくれています。
 人間が手を加えなくても、金魚たちが暮らしやすいような状態にしてくれています。うちの庭の金魚たちは、エサも何もやっていないのに苔やボウフラ、水面に落ちた虫とかを食べて、いたって健康そうです。冬も屋外で越しています。
 このように、一度暮らしやすい環境が出来上がってしまえば、あとは自然に任せているだけで良いのです。むしろ人はなるべく手を加えないで、生態系を観察するようにしましょう。




 まずは手軽に、始めてみましょう。ひょうたん池ビニール・シートを使う方法もありますが、うちでは既に実践している人のアドバイスで、大工さんがセメント等をこね回すときに使う浅底の箱(『舟』と言われています)を使うことにしました。
 『舟』は、ホームセンター(園芸売場やペット用品売場ではなく、建設資材売場)などで売られています。プラスチックのけっこう頑丈そうな容器で、大きめの(深さ30cmぐらい)で3,000円ぐらいです。


(5月・水入れ)

 『舟』を庭の半日陰の場所に埋め込みます。休耕田の土には、いろいろと いいものが入っている ということで、植付け前のまだ水が入っていない田んぼから、バケツ2杯分だけ土を分けてもらい 下に敷き詰めました。泥のような、こってりとした重い土です。それからゆっくりと水を入れていき、溜まったら 買って来た水草・アナカリス(冬でも枯れない丈夫な水草)を手で底土まで植え込みました。その後2日間放置。水は最初濁っていますが、微生物の働き(?)で段々澄んでくるそうです。

 水入れ2日後、全くの泥水から 少し澄んで底の土(田んぼの土)が見えるように。ペットショップで買って来たメダカ7匹を放流(増えるのが楽しみなので、最初はこれくらいに)。メダカは結局川メダカ(クロメダカともいう)ヒメダカの両方を入れてしまいましたが、本当はどちらか一種類だけにした方がいいです。



これは川メダカ(クロメダカ)

 ついでに買った水草・ホテイアオイ(かなり丈夫)を浮かせました。これで準備は整いました。メダカのため、しばらくは専用のエサを与えなければなりませんが、これもミジンコボウフラが湧いて出てくるまでの辛抱です。メダカが増えると次は、ヤゴなんかも出てくるらしいです。今後も子どもと、庭のビオトープの観察を続け、このページにUPしていきたいと思います。どう変化して、どのような生態系が出来ていくのか。どのような生き物が棲みつくのか、ちょっと楽しみです。


 10日もすると、水が透き通って底土の起伏まではっきりと見えるようになった。メダカも見つけやすいし、田んぼの土に入っていたミミズが水底で這い回り、やがて土に潜っていくのまではっきりと見える。イシマキガイが水草をつたって移動していく。柿の木の下にあるためか、けっこう虫も落ちている。

上は水入れ2日後ぐらいの水面。
最初は濁ってよく見えなかった水が…
10日もすると、透き通って底の土の
起伏まではっきりと見えるようになった!

すごい! すごい! これも微生物の働きか!?


2週間ぐらいして。 メダカと一緒に飼える魚(共生出来る魚)を入れてみました。

タナゴ(これはヤリタナゴ)を3匹

タナゴは二枚貝の中に産卵する。
よって繁殖させるのは難しそう。
ドジョウ(これはフクドジョウ)を1匹

ペットショップには、「よく人に馴れます」
と書いてありました。
ヨシノボリを1匹

これだけは市販の『メダカのエサ』
を食べてくれない。赤虫などがいい。

註:入れてはいけないもの(メダカと共生出来ない生き物)は…
ナマズ(他のものを全部食べてしまい、最後はナマズだけを飼っている状態になってしまうとか…)、ザリガニ、
ミドリガメ・クサガメ・イシガメなど(赤ちゃんのうちはいいが、すぐに狩りをやり出すらしいです)、その他。


 これより前、ヌマエビも数匹買って来たが一晩でどこかへ行ってしまいました。飛び跳ねて脱走するらしいので
底浅のところでは飼えません。メダカとも共生出来るし、掃除屋さんとしても最適なのですが、エビのために
蓋をしておく訳にもいかないので、ヌマエビやスジエビを入れるのは諦めました。

と思っていたのだが…。
  ↓  ↓
水入れ約1ヶ月後(6月半ば)の日曜日。

2匹だけヌマエビが水草に捉まっているのを発見することが出来た。まだ他にも残ってるかも知れない。全部飛び跳ねてどこかへ行ってしまう なんてことは無さそう…。

左は見やすいようにプラスチック・コップに移した写真。


丁度同じ日 メダカの稚魚を数匹発見!! 1ヶ月しか経ってないのにもう産卵してたとは…。
よく見ると成魚のメダカにも、何やら腹の膨れているのが数匹いました。
メダカは繁殖力が旺盛です。最初の購入は少なめにしましょう。

池になにやらうごめく小さいものを発見。
親に食べられないよう水草(アナカリス)に隠れてます。
見やすいようプラスチック・コップに移しました。
小さいけど動き方は親と似ています。

 ボウフラの養殖について

メダカや他の魚たちの良い餌となるボウフラ。それを繁殖させる簡単な方法が、図書館で借りて来た水生生物図鑑に載ってたのでその通りやってみました。すると…

1週間後、ボウフラがうようよいるじゃないですか!
早速メダカたちのいるビオトープに移すと、メダカたちは
勢いよく食べまくり始めました。

人工飼料などとは、食いつき方が全然違います。

汚い写真でごめんなさいm(_ _)m

ボウフラの養殖方法:春以降、バケツなどに水を入れ、
キャベツの葉を数枚、卵の黄身(茹でたものでも可)か
粉ミルクを加え、屋外で数日〜数週間放置し腐らせる。
ご覧の通り、びっくりするほどボウフラが湧いて来る。

7月のある日曜日 近くの田んぼで何かいるらしい との情報を得、家族で取りに行きました。
ドジョウが数匹。ちゃんとヒゲも見える。
小さい二枚貝は、意外にすばしこくユーモラスに泳ぐ。
おたまじゃくし。ドジョウ共々、
他の魚たちとも共生できるので、ビオトープへ。




おまけ

←10月、庭の金魚の甕から稲が伸びて
稲穂が垂れ下がっていたのでびっくりしました。

田んぼの土を入れていたからでしょうか…。
稲はけっこう強いんですね。


ビオトープ・続編へ続く



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